調査依頼:誘導区間の視認性に起因する失格の妥当性

ICSL2019

調査依頼

〇〇クラスn番コントロールから始まる誘導区間において誘導テープをたどることができず失格となった。本件に関して、以下の理由により失格は不適切と考え、失格判断の妥当性について調査を依頼する。

  • 地図上での誘導区間の視認が困難であった。
    • n-pの結合線の向きが同じ
    • 誘導区間が通行不能壁にはさまれている。
    • 誘導後のレッグ線の始まりがダウンエリアの立ち入り禁止のパープルハッチと重なっている。
  • 赤白テープ誘導が青黄テープに短冊状につけられていたため、赤白テープが目立たず視認が困難であった。

回答

調査の結果、地図および現地における視認性については以下の見解を示す。

該当地点の現地の状態は以下の写真の通りである。

地図上における誘導区間の視認性について

  • 誘導区間を示す破線(以下「誘導表記」)とn-p間のライン(以下「レッグ線」)との間には、目視で確認可能な角度があり、視認性には問題ないと考える。
  • 誘導表記が通行不能壁に挟まれていることで、視認性が低下する可能性はある。
  • 誘導表記終点から連なるレッグ線視点近傍はダウンエリアに重なっているものの、レッグ線始点は地図上でも確認できるため、視認が困難であったとはいえない。

現地における赤白テープ誘導の視認性について

  • 青黄テープで構成された人工柵に短冊状の赤白テープ誘導を付けた場合、人工柵に注目しやすい状態であった可能性は存在するが、赤白テープは密な間隔で付けられており、赤白テープを認識出来ないとまではいえない。

上記判断を総合し、改善の余地はあるものの、当該地点では競技者が明瞭に認識できるような誘導がなされていたと判断する。また、テクニカルミーティング資料(スプリント)p25において、現地の誘導区間始点に「誘導ここから」の看板を置くと告知しており、実際に現地の誘導区間始点には、競技者の走行方向に対して真正面から見える形で「誘導ここから」の看板を設置していたため、当該地点が誘導開始始点であるということは十分に確認できたと考える。

以上の誘導区間の視認性に関する実行委員会の調査結果の見解と、日本学生オリエンテーリング大会選競技規則14.4項ならびに日本オリエンテーリング競技規則23.3項から誘導区間を辿ることは競技者の責務であることに基づき、失格判断は妥当であると考える。

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